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【PERRY×BACKPACKER】次期編集長が語る、雑誌のミライと国際問題。

じろう / 横浜国立大学3年生

きっと永遠に自分探しの旅

 

どうも、就活が始まり最近はまったく旅に行けていないじろうです。

 

就活終わったら何しようか。そんなことばかり考えてます(笑)

 

そんな私が最近読んだ雑誌で、旅に出たいひとにはピッタリの雑誌がありました。
その名も「BACKPACKER」。

 

きっかけは、下北沢で行われていた「S.A.L.」という、国際問題を啓発する学生団体のイベントに友達に誘われて行ったことです。

 

この団体が主に旅の魅力を発信しているのがBACKPACKERで、今回その次期編集長の荒木さんにこの雑誌の醍醐味とは何かをインタビューして聞いてみました。

 

 

学生団体S.A.Lとは

 

photo by S.A.L.

 

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学生団体S.A.L.は「学生が主体であること」を前提とし、国際問題に関して理解を深め、啓発していくことを目的として2008年6月に立ち上げられた、慶應義塾大学に本部を置く学生団体です。

 

そこで年に二回発行されるフリーマガジンが「BACKPACKER」です。「BACKPACKER」とは如何なるものか聞いてきました。

 

─── では荒木さん、本日はよろしくお願いします!

 

よろしくお願いします。

 

旅に出て自分の目で見てほしい

photo by S.A.L.

 

─── 以前、「SAL」さんのイベントに参加させてもらった際に、「BACKPACER」というフリーマガジンを頂いたのですが、とても興味深いものでした。そこでお聞きしたいのですが、この「BACKPACKER」という雑誌の役割は何ですか?

 

まず、「SAL」は国際問題を伝えることを目的として活動していますが、その中でも「BACKPACKER」は敢えて国際問題を伝えないで、旅の良さを伝えることにフォーカスを置いています。なぜ、旅の良さを伝えるのかというのは、旅に出ると自ずと国際問題に出会う瞬間が訪れると思っています。だからこそ、この雑誌で国際問題を全面的に押し出すのでなく、その国のいい側面を切り取って伝えたいと考えています。学生、大人問わず、国際問題に対して身構えてしまう人は多いと思います。だからそこを押し出してしまうと見る人は限られてしまう。

 

───  確かにこの「BACKPACKER」の表紙を見る限り国際問題を取り上げている雑誌という印象は受けないですね。どちらかというとワクワクするような感じ。

 

そうですね、やはりどうしても矛盾してしまうところはありますね。いくら国際問題を伝えようとしても結局伝わりきらない。だからこそ一度現地に足を運んで、自分たちの目で見てほしいという思いがあって。

 

photo by jiro

 

───  なるほど、ではまず旅に行ってもらうことを大前提としているというわけですね。

 

そうですね。そこが一番大事だと思っています。だからこそ、写真とか文章にもめちゃめちゃこだわっていますね。実はこれらの写真も全部自分たちが現地で取った写真なんです、素人ながら(笑)

 

───  それはすごい。同じ旅でも僕たちが普段行く旅とは意識が違う気がします。

 

そうかもしれないですね。僕たちが旅に出る理由もいろんな国際問題を自分たちで見に行くという前提があって、それに付随して、この雑誌ができているんです。僕がインドに行った理由もこの「BACKPACKER」を作るために行ったわけではありません。

 

フリーマガジン「BACKPACKER」とは

 

photo by S.A.L.

 

───  なるほど。次に「BACKPACKER」の内容について教えていただけますか?

 

基本的には毎回テーマを決めてそれにそって特集を進めて行くという形ですね。例えば今回の10号なら、「インドが呼んでいる」という題で今回の特集は全部インドについて扱っています。インドの各地を訪れたひとが書いています。実は一つの国をフォーカスしたのは今回が初めてで、というのも毎回、世界各国に行って、それを寄せ集めるのが「BACKPACKER」なんですけど、たまたまこの号の時にインドに行った人が20人くらいいてインド特集しようって話になったんです。

 

───  そうなんですね。ちなみに「BACKPACKER」に書かれている文章のテイストというか、特徴ってありますか?

 

それは基本的に特集によりますね。旅先で話した人との会話に対して自分がどう思ったのかなど、割と明るめの文章で書いているんですけど、それ以外にコラムも用意しています。例えば、スラムに行った時にどういう人に会ってどう感じたのかを硬めのテイストの文章で書いていたりします。このようなコラムでは少し国際問題に彫り込んだ内容になっています。やっぱり、全部がコラムだとどうしても読み疲れちゃうので、基本旅に行きたくなるような明るめの文章や写真の間にコラムなどを交えてリアリティ溢れるものにしています。

 

───  それは上手いですね。(笑)

 

毎回こういう風な形というわけではないんです。新しい11号は「地球の裏表」というテーマになんですけど、テイストをまた変えて、もっと国際問題色を強めたインフォグラフィックスを今回用意しています。今回だと児童労働問題を取り上げていますが、まず児童労働に関する基礎知識を図とか数値とか絵とか使って簡単に1ページで説明していたりしますね。

ちなみに毎号のテーマ決めが結構難しくて。(笑)全く関連性のない国もあったりするので。今回の11号は前の編集長が中南米を旅してきた後に「俺はテーマ決めたわ」って持ってきて決まっちゃったんですよ。(笑)まあセンスの問題ですね。僕の場合は話し合って決めています。

 

───  荒木さんが「BACKPACKER」に携わることになったきっかけは何ですか?

 

きっかけですか。まずこの「S.A.L.」に入った時にニュープロ期間と言って、要するにプロジェクトに入る期間なんですけど、全く何も決めてなくて、とりあえず「BACKPACKER」に名を入れてました。その年の夏に編集長が自ら組んだスタディーツアーに、「インドの暮らしを体感する」「伝える力を磨く」というテーマで行きました。

その当時、「BACKPACKER」に、「文章載せるよ」と言われていたんですけど、いざ締め切りになった時に全くいい文章がかけなくて、何書いたらいいのかもわからないし、僕やめますって言ったんです。(笑)もともと当時バイトを結構していて、バイトの方が忙しいし、いろんな会議とかにもいけないから、日程的にも厳しいしいい文章書くのは無理だって言ってたんです。

そしたら編集長に「お前インドに何しに言ったの? 伝えるためにインドに行ったんじゃないのか? そこで伝える努力しなかったらインドに行った意味ないから」と、言われ、確かにそうだなって思って、その後、僕やりますって伝えたんです。実際に面接の時にはもうバイトもやめてこっちに集中しますと、覚悟を決めました。そこから本格的に活動をはじめました。

そういう経緯もあって僕は文章を書くだけではなく、編集自体も任せれるようになって、その成り行きで編集長になったわけです。編集長になったのはつい最近なので、まさにこれからという段階ですね。ただ、毎年この「BACKPACKER」のクオリティーが上がっているのでその期待に答えなきゃいけないというプレッシャーも相当ありますけどね。(笑)

 

伝えることって難しい

 

photo by S.A.L.

 

─── 「BACKPACKER」に携わる中で気づいたことや変わったことってありますか?

 

気づきじゃないですけど、変わった部分は結構ありますね。今までデザインをすることに無縁の世界で生きてきたんですけど、「BACKPACKER」に出会ってから、いろんなものを見て吸収していけば自分でもできるんだって思いました。新たな道が拓けたような気がしています。今イラストレイターていうアプリを使ってデザインしているんですけど、それができるようになってから写真を加工したりとか、ホームページを作ったりとか、いろんなことができるようになりましたね。またイラストレイターが使えるようになると、いろんなことに応用できるますね。

あと、やっぱり気づいたことで言えば、「伝えること」の難しさですね。僕も10号と11号にも文章書いていまして、添削者がいてその人に毎回言われるのが、「何を言いたいのかよくわからない」ってことでして。自分が言いたいことをうまく言語化するのが難しいって改めて気づきますね。自分ではわかっていても読んでいる人にわからなかったら意味がないので、だからわかりやすい表現とか一つ一つの言葉選びに毎回苦労しています。やはり、ライターだとそうゆうのに気を使ったりしますよね。

 

───  それはめちゃくちゃわかりますね。言いたいことを羅列しているうちに「あれ、なんかずれてきてるな?」って思うことはありますね。(笑)だから言いたいことを全部書けばいいという問題ではないですよね。

 

そうですね。それに伝えたいことを前面に押し出すと論文みたいになっちゃうんですよね。こうこうこういうのを見て自分はこう思ったからだからこうなんだみたいな、論が出来上がっちゃって学術論文みたいになるのが癖としてあるので、それを抑えていかに旅の魅力として人に伝えられるのか意識しながら書くようにしています。あと、書くときに注意すべき文章10訓があります。例としては、言葉はわかりやすくとか、読者を想定して書くとか、ちょっと忘れちゃったので全部は言えないですけど(笑)一番大事なのは独りよがりな文章にならないことかなって思ってます。

 

”紙の良さ”にあえてこだわる

 

photo by jiro

───  なるほど〜、僕ももっと意識してみます(笑)
話は変わりますが、雑誌という紙の媒体の良さってなんですか?

 

僕は手元に残ることがとても大事だと思っています。スマホとかパソコンで情報を見ても結局ながれていくじゃないですか。それもどんどん新しい情報で覆いかぶさって流れていくので、結局自分が見たものがどこにあるのかっていう記憶ってほとんどないなと、個人的には思っています。だからこそ、ふとした瞬間に部屋の片隅にでもこうゆうのが一冊でもあったときにまた手に取って読んだら、こうゆう時もあったなって記憶が思い返せると思うんです。

そういう意味でも手元に残ることは大切だと思っています。あと、僕ページをめくるのがすごく好きで、「次何来るんだろう」とワクワクするんですよ。それってやっぱりパソコンじゃ再現できないと思うんですよ。結局スクロールすれば最後まで一気に見えちゃうのでやっぱり面白くないなって。だからそのワクワクしながら読み進めることができる楽しさが雑誌にはあると思います。

 

───  確かに!それは、書籍でも同じですよね。

 

まさに、そうですね。

 

───  ただ、紙の媒体にこだわることで嵩む資金面の問題があると思うんですが、どうやって資金を集めていますか?

 

基本的に企業協賛ですね。企業さんの広告を載せる代わりに印刷費用をいただくという形をとってて、今回だと星野リゾートさんに広告をいただいています。ただ、これを集めるのが結構大変なんです。それで今回は新しい試みをしていて、今までは企業リストアップという形でメールを送って返事を待つという形をとっていたんですけど、実際にメールだけだと私たちがどういう活動しているのか見えなければ、何を作っているのかわからないよねって。だから今回から送るようにしたんです。雑誌を一部いれて封筒で送るっていう形をとったんです。(笑)

 

───  それは面白い(笑)ある意味、学生らしいですね(笑)

 

やっぱメールだけだと見てくれない可能性が高いんですよ。それだったらどうゆう団体かっていうのをまとめた紙を一緒にいれて送っちゃえって。強硬手段ですね。(笑)そしたら企業さんからも反応があって「意外にしっかりしている雑誌だね」と。それで協賛していただいたんです。それが星野リゾートなんですけど。たまたま星野リゾートさんも「若者にちょうどアプローチしたいんだよね」ってタイミングよくいっていただいて、それなら是非ってことで決まったんです。これで今回3つ企業さんから協賛いただいたんですけど、それでも実はまだ赤字なんですよ。この雑誌が今全体で5000部発行されているんですけど、この紙質だとだいたい50万円くらいかかるんです。うち三件しか集まっていないので30万円近くしか集まっていなくて、残りはうちの部費から引いてるっていう形なので、なんとかして黒字化したいんですよね。リーチも5000部って結構すくなくて企業さん側からしても協賛するメリットが少ないんですよね。。。

 

───  ちなみにこの5000部はどういう形で配っているんですか?

 

学生が使っている作業スペースに常設したりだとか、あとはフリーペーパーのイベントに出店したりだとか、残りの部数は都内のカフェとかに一個一個回ってこうゆうのやっているんですけど、置かせていただけないですか?っていう形で5部から10部くらい置かせていただいてます。つい最近だと成田空港の第1から3ターミナルまで置かせていただいていますね。

 

───  紙の媒体と電子の媒体に関して今後どのように変遷していくと思いますか?

 

すごい難しい質問ですね(笑)僕もまだメディアに1年間くらいしか関わっていないので、困っちゃいますね。(笑)個人的に思うのはある程度一定層のファンを残しながら紙の媒体も残っていくんじゃないかなと。よく印刷会社の人とかと話をするんですけど、受注数や発行部数も減っているという話をよく聞くので、雑誌業界全体としては、衰退傾向にはあるんですけど一定ラインで留まるんじゃないかなと個人的にはおもっています。で、多分また戻って来るんじゃないかなって思うんですよね。こないだスーパーファミコンが出ましたよね?あれってまさに同じ例で。昔流行っていたのが、昔のゲームっていいよねっていう流れで復刻版として再燃している訳ですよね。雑誌もまた古いものに目がいく形でまたブームが来るんじゃいかなって思います。

 

───  ブームは再燃しますもんね。それに紙に書かれたものって人間らしさが滲み出るからいいですよね。

 

そうですね。インターネットがこれからもっと普及していく中でそこを再認識する時は来ると思います。それはそれでそのときにまたこの雑誌を見てもらえたらいいかななんて思いますね。(笑)それに紙に書くほうが味が出ますし作品として残りますので。熱意を込めて伝えたい内容が多いので紙の方がそれが伝わりやすいとも思います。

 

───  まさに作品ですよね。一種の芸術のようなものですね。(笑)

 

いやいや、ありがとうございます。(笑)

 

見て見ぬ振りしてきた国際問題

 

photo by S.A.L.

 

───  国際問題を啓発することの大切さについてどう考えていますか?

 

国際問題を伝えていくことは当たり前のように大切だなと思ってて。というのも僕たちの世代ってネットとともに育ってきているじゃないですか。「いろんな情報を幅広く見ることができて探すことができて知ることができて、ネットって便利だよね」って言われてますけど、正直、僕全くそうは思わないんです。というのも逆にそういういろんな情報の中から取捨選択しないといけないじゃないですか。そうなると結局自分の好みの情報しか選択しないと思うんですよ。ってなるとますます国際問題のように自分の生活と関係のない情報に関しては積極的に見ようとはしないと思うんです。

だからこそ伝える意義があると思うんです。国際問題は知らないと解決どころではないので。まずはそういう問題があるんだよって伝えるところから始めないといけないと思ってます。

 

───  確かに言われてみれば、僕もいつも好きな情報しか得てないような気がします。

 

そうですよね。たとえばインスタグラムもツイッターも好きな人しかフォローしないじゃないですか。その人たちから流れて来ることってその人たちが考えていることだけなので情報がどんどん偏っていってしまうと個人的に思うんです。だからこそ、それ以外のことにも目を向けることが重要で国際問題はまさにその一例ですね。

でも国際問題ってみてて苦しい場面がほとんどなんですよ。できるなら見たくないし避けていたいっておもうのが人間ですよね。僕だって見たくないです。シリア難民の子供が射殺されている写真とか見て正直きついですし、見たくないんですよ。そういうことを、じゃあみたくないから見ないままで終わらせていいのかっていわれたらそうじゃないですよね。そういうものも含めて発信をしていかなけれならないって思っています。正直伝えようて思っていても伝わらないことばかりで苦労してますね。(笑)

 

───  個人的に気になったんですが、今後はどのような問題に目を向けて行こうか考えているものはあるんですか?

 

最近だとロヒンギャ難民ですね。ロヒンギャ難民を支援しているプロジェクトがあるのでミャンマーに訪問する人もいると思います。個人的には原発の問題について興味がありますね。インドに行った際も実は原発を訪れたんですよ。今後も日本が原発支援している国には行って見たいなと思っています。福島の人の問題とか日本のエネルギーの問題とか両方知ってしまったうえではかなり難しい問題なんですけどね。

 

面白いことをしている友達にのっかれ

 

photo by S.A.L.

 

───  学生のうちにしておきたいことってなんかありますか?

 

とりあえずいろんな国に行きたいですね。旅がしたいです。東南アジアでまだタイしかいってないので他の国にも行きたいですね。

 

───  最後の質問ですけど、何かしたいけどいまいち行動できない、そんな学生にむけてメッセージをお願いします。

 

僕がいつも思っているのは、面白いことやっている友達をさがしてそれに乗っかればいいって思ってるんです。最近後輩とかでよく相談しに来るんですよ、「何やれば良いいかよくわかんないです」って。周りの友達か知り合いで面白いやつ1人探せって言ってるんです。それでそいつに乗っかればいいって。僕が事実そうだったんです。大学に入って何か面白いことがしたいけど、なにしたらいいかわからなくて。普通にサークルに入るのはつまらないと思っていたので。そしたらこの団体の編集長に出会って、面白いなあってなったんです。それがきっかけで今ここにいるんですね。(笑)途中からついていくんじゃなくて自分でやったれ!ってなったんですね。

 

───  なるほど。それなら大学生だれかしら身近にいますよね。とてもいいアイデアですね。

 

とりあえず何か面白いことをしたいっていうのがじぶんのなかで根本的にあったので今につながっていると思います。

 

まとめ

 

photo by S.A.L.

 

どうでしょうか。私たちも旅の魅力を発信していますが、敢えて雑誌を使って想いを伝えるのも素敵ですよね。

 

国際問題はこれからも大切な問題ですが、まずは旅に出て自分の目で実情を見て肌で体感しない限りは、結局国際問題も他人事で終わってしまう。私たちが伝えたい旅の魅力も同じです。

 

何事もやりたいと思ったことにチャレンジする。そうしないと人生の旨味は味わえないかもしれません。

じろう / 横浜国立大学3年生

田舎者が大学入学するために上京したら世の中知らなくてすぎてびっくらこいた。だから今は好奇心を大切にチャレンジあるのみ。将来したいことは、世界一周、アメリカ横断、クラシコ観戦、アルプスの麓でのんびり生活。