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「世界で最も孤立した国」北朝鮮の実情に迫る。一人で訪れた学生の現地レポ

たいやき / 学習院大学3年生

英語よりアラビア語が好き

 

「だれも行かなそうだから」という理由だけで
北朝鮮に行っちゃった、たいやきです。

 

 

まず皆さん、
「北朝鮮」と聞いて何をイメージしますか?

 

ミサイル?
拉致事件?
某指導者?

 

もう危険な匂いしかしません(笑)

 

でももし、そんな北朝鮮に
「実はだれでもいけるんですよ!」

と言ったらどうでしょう?

 

「行きたくないわっ!」
今こう思った人絶対いますね?笑

 

でも実際に行ってみると、日本にいては絶対に知ることのできないような価値観や光景に触れることができて、まさに驚きの連続。

 

行って良かったと思っています。

そこで今回は、そんな北朝鮮を包む謎のベールを引っぺがしてしまいましょう!

 

 

そもそもどうやって行くの?

1.アクセス

 

もちろん日本からの直行便はありません。
中国を経由する2通りの行き方があります。

 

空路:北京空港~平壌空港
(就航しているのは高麗航空のみ)

陸路:北京駅・丹東駅~平壌駅
(国際寝台列車で約24時間)

 

ぼくの断然おススメは陸路です!

 

というのも高麗航空は世界的にかなり危険な会社として有名で、何十年も手入れしていなかったり、ネジの外れた機体を平気で使っているらしい⁉

噂でも万が一を考えたらヤバすぎます…。

 

 

空路の方がもちろん短時間で行けますが、
死を覚悟して乗るなんてイヤです(笑)

 

その反面陸路なら時間はかかりますが、中国と北朝鮮の国境である鴨緑江や、北朝鮮の山間部の景色などを見ることが出来るので、まったく退屈しません!

 

さらに同じコンパートメントの人たちとも仲良くできるので、コミュニケーションの幅も広がります。

 

2.費用

 

はっきり言って、高い!

韓国なら2~3万あれば行けるのに、
「なんでこんな高いねんっ!」って感じです、本当に。

 

さらにブータンやチベットと同じように、
北朝鮮へは必ず旅行代理店を介してツアーを組まないと入国できません。

 

北朝鮮ツアーを扱っている代理店は日本、中国それぞれありますが、安く抑えたいなら迷わず

 

中国の代理店にしましょう。

 

なので名目上はパッケージツアーという感じになりますが、現地ではある程度自由にコースを決めることもできるし、団体で行動しなくてもいいのでそこは安心?してください!

 

 

費用も結局は代理店やツ申し込むアー内容によってバラバラですが、

 

相場は20~25万円といわれています。

ちなみにぼくはトータル20万円ジャストくらいでした。

 

内訳

 

ツアー代:約17万円
(中国ー北朝鮮間の往復交通費、食費、宿泊費等)

日本ー中国間の航空券:約1万5000円

お土産代:約2万円

利用した代理店:高麗旅行社

 

高麗旅行社は北朝鮮国営の代理店で、英語か中国語が必要です。オフィスは北京市内にあります。

 

恐怖?24時間監視

photo by pixabay

 

外国人観光客は北朝鮮国内を
1人で勝手に動き回ることができません。

行くところも事前にある程度決められています。

 

そして常に必ず、事前に手配される通訳ガイドに同行してもらわなければならないのです。

 

しかもホテルでは寝る部屋がガイドと隣同士!
(盗聴器やマジックミラーが仕込まれている可能性あり)

 

とにかく北朝鮮観光中はずっとガイドと時間を共にすると思いましょう。

 

でも日本語を話すガイドがいるからこそ、言葉にも困らず、色々な話を聞けて勉強になるので、良いこともあります。

photo by pixabay

 

特に「金日成氏の生家」では北朝鮮の歴史をたくさん知ることができて、歴オタにはたまらない!

 

ちなみにぼくのガイドさんは23歳の男性で、
そのルックスは卓球の愛ちゃんの夫・江宏傑選手と真剣佑を足して二で割った感じ。

 

控えめにいってめっちゃイケメン(笑)
しかもめっちゃ優しい人でした(圧倒的敗北感)

 

ぼくはこのガイドと8日間共にしたんですけど、こんなイケメン優男なら悪い気はしないです(笑)

…変な意味じゃないですよ??

 

これが怖いおじさんだったらツラかっただろうなあー

何はともあれ、ひとえにガイドといっても、当たりはずれがあるということですね。

 

とんでもないトラブルに見舞われる

photo by pixabay

無事に北朝鮮での全行程を終え、いよいよ出国審査というときに、事件は起きました。

 

荷物検査でカメラチェックを受けていると、

 

「キミ、この写真はなんだ。撮影禁止だぞ」

 

と審査官が一言。

 

どうやらぼくは禁じられているものを撮っていたらしく、それがどんどん発覚しました。

 

そしてついに…
「これ(カメラ本体)は没収だ」

といわれ、全ての写真が処分されてしまったのです…。

 

おそらく駅や街の兵士、役所の建物などがマズかったのかもしれません。

北朝鮮には予想だにしないタブーがいくつもあるということを、事前に調べればよかったと後悔しています。

 

まとめ

photo by pixabay

 

「思っていたのと全然ちがう!」

これが率直な感想です。

 

何かと物騒なイメージのある北朝鮮ですが、行ってみるとそこまで危ない雰囲気はなく、表面だけ見ると、平穏な日常生活そのもの。

(もちろん陰はあると思います)

 

ぼくたち外国人観光客が見られるのは、
光の当たった部分だけで
陰になっている部分を見ることはできません。

 

それでも実際に現地に行くことで得られる知見の多さは、他の国とは比べものにならないくらいたくさんありました。

 

今回の旅を通して、日々のニュースや情報を鵜呑みにしてはいけない、自分でしっかり考えて判断するというメディアリテラシーの大切さを身を以て学んだ思いがします。

 

「自分の目で見ないと気が済まないんだ!」
「非日常を感じたい!」
「行けるときに行ってしまいたい!」

 

という方はしっかりと情勢を見定めて判断した上で、ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか?

 

たいやき / 学習院大学3年生

中学2年のときに、人生初の一人旅をしてから、バックパッカーの世界に目覚める。 アラビア語を極めて、そろそろ石油女王の逆玉になりたい。 2019年に世界一周予定。

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