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80年の時を超えて大ヒット!今学生が読むべき名著「君たちはどう生きるか」の魅力とは

がんちゃん / 早稲田大学4年

旅、自然、酒。あらゆるカルチャーを愛する超絶怒涛の大学四年生。

 

新年明けましておめでとうございます。

どうも、副編集長のがんちゃんです!

 

えー先日誕生日を迎えました。22歳です。(聞いてない)

 

そんなことは置いておいて!

今回は新しい年を迎えるにあたってふさわしい「人生を変える1冊」を紹介したいと思います!

 

普段本を読む学生も、読まない学生にも必ず読んで欲しい名著があるんです。

 

今回紹介するのは

「君たちはどう生きるか」

この1冊になります。

 

この「君たちはどう生きるか」ですが、実は作られたのはなんと81年前。

 

それが刊行80周年となった2017年に漫画化され、口コミで話題になり売れています。ではなぜ80年ほど前の本が今ヒットしているのか?

 

あらすじから作品中の珠玉の名言まで!「君たちはどう生きるか」の魅力について紹介したいと思います。

 

 

「君たちはどう生きるか」とは

 

 

「君たちはどう生きるか」は今から81年前の1937年に発表された、吉野源三郎による小説。(なんと、日中戦争が始まる年!)

日本がナチス・ドイツと同盟国となり、戦争に向かっていった時代ですね。

 

軍事国家となりつつあった当時の日本でも、このような題名の本が刊行されていたということに驚きです。

 

あらすじ

photo by shatterstock

 

主人公の中学2年生、本田潤一くん(通称コペル君)が1年生の時に「日常の中での発見」や「いじめなどのシリアスな経験」について叔父さんと文通したことを回想する内容になっています。

 

この本で最重要なのは、なんといってもこの叔父さんです。

 

中学1年生であるコペル君の一見当たり前のような発見や経験を、手紙を通じて深く掘り下げることで「人間として大事なもの」をコペル君自身に気づかせていきます。

 

刊行から80周年となり、漫画化!一躍話題に

 

「君たちはどう生きるか」がなぜ今最注目されているのかというと、刊行80周年を記念して行われた漫画化が話題となったからです!!

作者は羽賀翔一先生。

 

hagashoichi.com

 

Twitterを中心にSNSで糸井重里さんや池上彰さんなどのインフルエンサーが取り上げて、そこから話題となりヒットしました。

 

羽賀翔一先生自体もクリエイターのエージェント会社であるコルクと契約しており、そこの力も大きかったのではないでしょうか。

 

 

コルクという会社は「ドラゴン桜」などの名作の編集者を担当していた佐渡島庸平さんが作った会社で、現在は佐渡島さん自身が代表を務めます。

 

「作家の才能を、ファンが存分に楽しめるコミュニティを形成していくのを、コルクが手助けする 」の言葉通り、変わった社風で興味深い会社です。

 

一冊に込められた、子供から大人まで通じる名言の数々

photo by shatterstock

 

「君たちはどういきるか」では、子供から大人関係なく生きる上でのコンパスとなるような名言が散りばめられています。

 

この言葉の一つ一つをわかりやすく主人公に説く叔父さんの手紙の内容が、まるで読んでいる自分が主人公になったような感覚でした。

 

一人一人の人間はみんな、広い世の中の一分子なのだ。

 

大人になると当たり前になってしまいがち。でも中学生で主人公は「自分は世界を作る分子の1つで、世界はその一つ一つが繋がってできている」ということに気づく。この主人公の洞察力に叔父さんが丁寧にその重要性を手紙で説いた場面。

 

 肝心なことは、世間の目よりも何よりも、君自身がまず、人間の立派さがどこにあるか、それを本当に君の魂で知ることだ。

 

自分の思っていることを、言葉にすること。心の底で思ったことをごまかさない。世間から見て難がない人が立派な人ではない。ごまかさない人間が立派だという、叔父さんの教え。

 

人間が本来、人間同志調和して生きてゆくべきものでないのならば、どうして人間は自分たちの不調和を苦しいものと感じることができよう。

 

主人公がいじめを見て見ぬふりをしてしまい、落ち込んでいる時に叔父さんが手紙に記した言葉。人間は過ちから学べる生き物、それは「自分で自分を決定する力」を持っているから。だから人間は過ちを犯すこともあれば、立ち直ることもできる。

 

今挙げた3つは特に印象的な言葉でした。

もちろん、これら以外にも沢山の名言が散りばめられています。

 

年齢は関係ない。世界をどう捉えるか、己とどう向き合うべきか。

答えではなく生きる上での「重要なヒント」を詰め込んでいる、正に名著です。

 

宮﨑駿監督が新作のタイトルに抜擢!!

 

 

10月28日(土)なんと宮崎駿監督が製作中の新作タイトルを「君たちはどう生きるか」にすると発表しました!

 

何度もやめるやめる詐欺をしてきた宮崎駿監督ですが(笑)新作は久しぶりに冒険活劇になる様子。タイトル同様、人生を変えるアニメであることを願うばかりです!

 

さいごに「君たちはどう生きるか」

photo by shatterstock

 

「君たちはどう生きるか」このタイトル通り81年の時を経ても、普遍の真理を説いてくれます。本の持つ力は本当に素晴らしいです。

 

そしてもちろん、小説の良さを残して、むしろ誰でもこの名著の核心に触れることを漫画という形で可能にした羽賀翔一先生の力が今回のヒットの要因だと思います。

 

2018年を「人生を変える年」にするかどうかは、この1冊との出会いにかかっているかもしれません。

 

オススメの1冊です!!

 

がんちゃん / 早稲田大学4年

高校時代に石田ゆうすけ著の「行かずに死ねるか!」を読んで以来バックパッカーに強い憧れを持ち、大学1年の春に東南アジアでバックパッカーデビュー。その後は、モロッコ~スウェーデン4000km縦断などを経験。趣味はフットサル、釣り、チャリ旅、日本酒を夜にちびっと飲むこと。飲酒。将来の夢は自分の雑貨屋を持つこと。

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