「インスタ映え」の世間に物申す!フィルムを使って気付いた 大切なこと
こんにちは!
踊るフォトグラファー、おだりおです。
突然ですが、みなさん”インスタ映え“って聞いたことありますよね?
昨年の流行語大賞を受賞しているんですが、
“インスタ映え“や、”フォトジェニック“と騒がれる今、みんな何か大切なことを忘れてるんじゃないかなーと思って今回の記事を書きました。
ズバリ、この記事を通して考えてほしいことは2つ。
⒈ なにが本当のインスタ映え?あなたはどんな写真が好きですか?
⒉ 写真を撮ることが自体が目的?or 今という瞬間を写真として残すことが目的?
この2つを通して、”写真を撮る”ということについて、改めて考えてもらいたいです。
写真が身近になりすぎている
今ではスマホで簡単に高画質な写真を撮ることができます。
改めて思うと本当にすごいことですよね!(笑)
でも私、ふと思いました。
「こんな簡単に写真が撮れるようになったのっていつからだっけ?」って。
今ではみんなスマホを使っているけど、ちょっと前まではガラケーだったし、
ガラケーに付いてるカメラなんて画質悪すぎて、写真を撮る時はデジカメを使っていたし…。
小学生の時は使い捨てカメラを使っていたなー、とか思ってちょっとしみじみ…。
フィルムカメラを使ったことがありますか?
個人的な話になりますが、私の父は昔から写真を撮ることが好きで、私も自然と好きになりました。
小さい時から父のカメラを使って写真を撮り、小学4年生でチェキ、5年生でデジカメ、大学1年で一眼レフ、2年でミラーレスを買いました。
そんな私が去年新しく興味を持ったものがあります。
それが”フィルムカメラ“。
みなさん、”写ルンです”って知ってますか?
淡い色合いで少しレトロっぽい、おしゃれな写真が誰にでも撮れると話題の、使い捨てフィルムカメラです。
最近私のまわりで、”写ルンです”を使う友達が増えたので、
「よし、私も流行りに乗って写ルンですを買おう。」
そう思いました。でもその時、いいことを思いついたんです。
「あれ?もしかしたらお父さんフィルムカメラ持ってるかも!」
父から受け継いだフィルムカメラ
photo by R!O
早速お父さんに聞いてみました。
「フィルムカメラ持ってたりしない?」
すると、「そりゃ持ってるよ」と即レス。
まじか(笑)
しばらくして、お父さんが少しごついカメラを取り出してきました。
それからちょっと嬉しそうに、そのカメラの説明をしてくれました。
父に教えてもらいながら、私も早速フィルムを入れて使ってみることに。
手動でピントを合わせる必要がある
お父さんが持っていたカメラは”OLYMPUS OM-2“
photo by R!O
デジカメでは、シャッターボタンを半押しすればピントが合うのに対して、そのカメラは手動でレンズを回し、ピントを合わせる必要がありました。
デジタルに慣れていた私は、
「面倒くさい。」
単純にそう思いました。だって、被写体を変える度に、いちいちピントを合わせないといけないんです。大変でしょう?
でもね、お父さんが「このカメラは自動で露出を計算してシャッタースピードを変えてくれるんだ。だから当時はとても画期的で人気の機種だったんだよ」って。
でもこんなんじゃ撮りたいと思ったものを瞬時に撮れない!
実際に使ってみたけど、やはり撮るタイミング逃しまくりました…。
フィルムは高いし、現像するにもお金がかかる。
当たり前のことながら、フィルムは撮れる枚数が決まっています。スマホのカメラ機能のようにバシャバシャ撮っていたら、フィルムを何本使うことか…。
昔は今みたいに、誰かが撮った写真を簡単にシェアしたりできないし、誰かに写真を渡すには、現像してもらった写真をまた写真屋さんに頼んで焼き増し印刷をしてもらったり。
今はスマホなどでも見られるようにデータ化もできるけど、それもお金がかかる…。
撮った写真をすぐに確認できない
また、デジタルのように撮った写真をすぐに確認することができません。
フィルムを巻いてシャッターを押しても、本当に撮れているのかわからない…。もしかしたらブレてるかもしれないし、真っ黒になってるかもしれないし、構図めちゃくちゃかもしれないし…。
実際不安だらけ(笑)。
現像する時のワクワク感
まあいろいろ、フィルムカメラって面倒だし大変。だけど現像する時のワクワク感は本当にすごい!
もしかしたら予想通りに撮れていないかもしれない、真っ暗で何も写ってないかもしれない…。
だけど、それもまた思い出だったり、楽しみだったり。どんな風に撮れてるのかな、と楽しみにしながら、本当にその一瞬を切り撮って残すことができました。
これはデジタルにはない、フィルム特有の良さだと思います。
フィルムカメラを使って気付いた、1枚1枚の価値
いまみたいに、簡単に写真を撮れなかったとき。
現像するまでちゃんと撮れてるかどうかもわからないし、
一つのフィルムで撮れる枚数も決まってるから、デジタルみたいにバシャバシャ撮ることもできない。
そんなフィルムカメラを長い間使っていたお父さんは私に言いました。「昔は1枚1枚が貴重だったから、丁寧に、慎重に撮ってたんだよ」って。
失敗して真っ黒な写真でも、きっとデジタルならすぐゴミ箱行きだけど、フィルムならそれも良い思い出。1枚1枚にちゃんと価値があった。
今の私たちは写真を撮ることが簡単になりすぎて、身近すぎて、写真の価値が薄れてしまっている。私はそう感じました。
もっと大切に写真を撮りたいな。
出来栄えにこだわって何枚も撮るんじゃない。
撮ることに集中するんじゃくて、もっとその瞬間を楽しむことを重視したいな。
父のフィルムカメラを使って、私は写真を撮るうえで忘れかけていた大切な何かを思い出したような気がしました。
そもそも何で写真を撮るの?
私が写真を撮る理由
photo by R!O
写真を撮る理由って、人それぞれだと思います。
でも、「思い出に残したい。だから写真を撮る。」
そういう人がほとんどではないでしょうか?
もちろん、私もその一人です。
今という瞬間はもう二度とありません。しかも、私たち人間の記憶なんて、すーぐなくなっちゃう。
長い長い人生の中で、些細なこと、日常のことなんて全部覚えられるわけないんです。
そんな貴重な今を、一瞬を、目に見える形で残したい。
そんな想いで、私は小さい頃から写真を撮り続けています。
みなさんも、改めて写真を撮る理由を考えてみてください!
あなたが撮りたい写真ってどんな写真ですか?
1人1人、その人にしかない、笑顔の写真?
photo by rope
誰かが1つのことに打ち込んで、頑張ってる写真?
photo by R!O
趣味の料理やグルメの写真?
いわゆる”インスタ映え“っぽい写真?
心揺さぶられるような、世界の絶景?
photo by R!O
全部素敵だと思います。
ちなみに、私が好きな写真は、みんながピースしてカメラ目線の写真よりも、
自然体で笑顔の写真。撮影方法は、隠し撮りと連写(笑)
photo by R!O
あとは、写真に誰か人物が入っている写真。これ私にとってはすごく重要です。(笑)
例えば、旅行に行った時、建物や風景だけの写真って全然撮りません。そういう写真はだれでも撮るでしょう?ググれば出てくるでしょう?
だから、私は写真の中に必ず主人公を置きます。
やっぱり自分の人生の記録だから、主人公は、ほぼほぼ自分!(笑)
風景に溶け込むような、自分が作品の一部みたいな、そんな写真が好き。
photo by R!O
あなたはどんな写真が好きですか?
他人からの評価を気にしないで、自己満足の写真を
なぜ写真を撮るのか、どんな写真が好きなのか。
この記事を読んで考えるきっかけになったでしょうか?
インスタやツイッターに写真を載せると、どうしても”いいね”の数とか、コメントとか、
他人からの評価を多少は気にすると思います。
でも、写真を撮るのが上手い下手とか関係なく、需要があるとかないとか関係なく、自分の好きな写真を、今を楽しみながら撮って欲しい。思い出に残してほしいです。
どうか自己満足で撮ってほしい!一般的なインスタ映えとか関係ない!(笑)
何がいい写真かなんて、人それぞれ感性が違うんだから、自分が好きな写真、良いと思う写真を撮ってほしいです。
まあ何が言いたいかって
バシャバシャ撮ってないで、もっと1枚1枚を大切にしてほしいなーと。
フィルムカメラで撮る時のようなワクワク感を忘れずに、スマホやデジタルでも撮ってほしいなって思うんです。
写真を撮るってことは、その一瞬を残したいからという理由だと思うんですよ。だから、インスタ映えするような写真を撮ることに集中するんじゃなくて、長い長い人生の中のほんの一瞬。
今この瞬間を残すっていうことに焦点を当ててほしい。
そうすればきっと、写真を撮ることがもっと楽しくなると思うし、
もっと楽しくその一瞬を過ごせると思います!
世間一般的なインスタ映えなんて関係ない!
何回も言いますが、どうか自分の好きな写真を、自己満足で撮ってください。
せっかく簡単に写真が撮れる世の中になったんだから。ね?